基礎医学

アルブミンの形は、こんな感じ

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まず、初めに、アルブミンについて簡単に書きます。
アルブミンは、肝臓で合成されるタンパク質で、
血液の中に一番多く含まれるタンパク質です。

突然ですが、皆さんは、アルブミンはどんな形だと思いますか?

アルブミンの形を出来たら、一度、書いてみてください。

アルブミンの形を知っていると、電解質、浸透圧、赤沈などなど、あらゆる医療の情報を予測できるため、アルブミンの形を覚えておくことは、有用です。
そのため、今日は、アルブミンの何となくの形を覚えてもらおうと思います。

では、アルブミンの何となくの形を書きます。

こんな形です。
外側が、マイナスに帯電していて、内側が脂肪成分があるということです。

正確には、違いますが、このイメージを持つのは、大事です。
なぜなら、このイメージ一つで、以下のことを説明できます。

1.アルブミンは、血液中の脂溶性(疎水性)の物質を運ぶためにある。

体では、脂溶性の物質を使いますが、脂溶性の物質は、血液(水溶性)には溶けません。そのため、アルブミンにくっつくことで、全身に脂溶性の物質を届けています。

アルブミンの形に戻ってみると、内側に脂溶性のものがあるため、脂肪成分が引っ張られ、脂溶性の物質も、血液中に溶けることができます。

ここで、余談ですが、間接ビリルビンは、どうして間接ビリルビンと言うのでしょうか?

これは、あくまで予想ではありますが、
間接ビリルビンは、脂溶性であり、アルブミンにくっついているため、直接測定できないから、間接ビリルビンと言うのではないでしょうか?
間接ビリルビンは、肝臓でグルクロン酸縫合を受けると、水溶性に変化し、名前を、直接ビリルビンに変えます。それは、血液中に溶けることが出来るようになるため、直接、ビリルビンの測定をできるようになるのだと思いました。

話は、戻りますが、アルブミンは、脂溶性の物質を運び、
薬の多くは、脂溶性であるため、アルブミンが低下すると、薬が運ばれずに、効きにくくなります。これは、臨床的に大事なことです。

2.アルブミンが減ると浮腫になる

アルブミンの表面は、どんな性質でしたでしょうか?

マイナスに帯電していたんですね。
だからこそ、Na+やH₂Oなどを引っ張るわけです。
そのため、アルブミンが減る疾患(肝硬変やネフローゼ症候群など)では、
血液中のアルブミンが減り、Na+やH₂Oが引っ張れないため、
血液に水を引っ張ることができず、
全身に水が溜まることになります。(浮腫む、浮腫=ふしゅ)

※一般的には、アルブミンは血中浸透圧を規定し、アルブミンが減ると、血中浸透圧が低下するため、浮腫むという説明になりますが、浸透圧という言葉のイメージをする方が難しいと思っているので、上記のように浸透圧を使わない説明にしました。(分からない人は飛ばしてください)

3.電解質のマジック

アルブミンの表面は、どんな性質があったかというと、

マイナスに帯電していました。

そのため、電解質のうち、H⁺やCa²⁺は、プラスに帯電しており、アルブミンの周りに集まっています。
すると、副甲状腺機能亢進症の時に、アシドーシスとアルカローシス、どちらになるかが分かります。副甲状腺機能亢進症では、副甲状腺ホルモン(以下、PTH)が増えることで、血液中のCa²⁺が上昇します。すると、アルブミンの周りに集まるCa²⁺が増えるため、H⁺が追い出されるため、アシドーシスになります。

ただし、別の説明をしているものもあります。
PTHでHCO3-が排泄されるために、アルカリが排泄され、アシドーシスになると。因みに、恐らくですが、PTHの作用は、遊離Ca²⁺(アルブミンについてないカルシウムイオン)を増やすことにあるので、Ca²⁺とHCO3-を結合させないために、HCO3-を腎臓から排泄させる。又は、PTHの作用で、骨が削られ、骨からHCO3-が出て、アルカローシスにならないよう、HCO3-排泄が亢進することが予想されます。

どちらにせよ、イメージしやすい方を覚えておけば、間違えることなく思い出せるので良いかと思います。

試験や臨床で使いやすい形に直すなら、
H⁺とCa²⁺は同じ方向に動くということです。
H⁺↑⇔Ca²⁺↑
H⁺↓⇔Ca²⁺↓

4.赤沈

赤沈とは、赤血球の沈降速度、血液をほったらかして、赤血球が沈むスピードということです。赤血球はマイナスに帯電しているため、グロブリンのようなプラスに帯電しているものがあると、沈降速度が上がります。そのため、感染症など全身に炎症が起きている時=グロブリンが上昇するときは、赤沈は上昇するものです。

ここで、アルブミンはマイナスに帯電していたため、

アルブミンが減るとき(ネフローゼ症候群や肝硬変など)では、
マイナスイオン同士はんぱつし、引き合わないため、赤沈は低下します。

以上のように、アルブミンの形を覚えておくだけで、臨床上大事な内容を思い出すことが出来るので、正確でなくても、上記のようなイメージで覚えておく価値があると思います。

Take home message(復習問題)

  • アルブミンの形(イメージしてみてください)
  • アルブミンは主に、何を運ぶのか?
  • アルブミンによる、H⁺とCa²⁺の関係性(H⁺上がるととCa²⁺どうなる?)
  • アルブミンが減ると、血沈はどうなる?

以上の質問に答えられれば、完璧です。
アルブミンに関わる分からないことに出くわしたら、ここに戻って考えれば、解決するかもしれません。是非、アルブミンの形を覚えてください。

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